医療機器の紹介2(超音波診断装置)

『体の奥を探る小さな優しい診断装置』

医療機器の紹介の2回目は超音波診断装置(エコー)についてです。

超音波診断装置は診察室のかたわらに備えておくことのできる小さなボディーで、体への影響が少し気になる放射線を利用することも無く、体の深部の詳細な断層像を得ることができる器械ですので、この小さなクリニックではまさにうってつけな画像診断機器と言えます。

これを用いれば診察中、必要な時すぐに甲状腺の腫瘍や頸部の腫瘤、リンパ節の詳細な観察を行うことができるのです。

痛みは全くありませんから、小さなお子さんでも検査を受けることが出来る、安全で人に優しい検査と言えますね。

モニターに画像をリアルタイムに映しながら検査しますから、患者さんと話をしながら一緒に観察して説明することができます。

また、必要があればエコーで観察しながら正確に、しかも安全に頸部の腫瘍から穿刺吸引細胞診(針で細胞を吸い取ってそれを検査する)を行うこともできます。

このエコーの機種選択には今回最も時間をかけました。

最後は2機種まで絞り、デモで十分に吟味しましたが、それでもなかなか決定できませんでした。

最終的に決め手となったのは画質の高さと分解能の高さ、そして設計の新しさです。

それらに際立っていたのが日立のHI VISION Aviusという機種でした。

より正確に診断出来る性能の高い医療機器を求めるのは医師の性(さが)で、これは患者さんの健康を守るためのより正しい診断を確実に得ようとするからです。

小さな個人のクリニックへの高機能機の導入だっただけに、今回の決断には少なからず時間がかかりました。

しかし、内覧会にお越しいただいた多くの医療関係者からの羨望のまなざし、感嘆の声に触れ、やはり機種の選択に誤りはなかったと確信することができました。

プローブの先がすり減る位まで存分に活用して、『大きな病院にも引けを取らない医療を地域の皆様の身近なものに』という僕の理想に少しずつでも近付いて行ければ・・・と思っています。

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