子どもの滲出性中耳炎|聞こえのサイン・検査・治療

はーちゃん

ボクの弟がね、呼んでも気づかないことがあるの。
でも痛くはないみたい。
聞こえてないのかな…?

なかい先生

それは子どもによく見られる「滲出性中耳炎」かもしれないね。
痛みも熱もないのに、耳に水がたまって聞こえにくくなる病気で、周りも気付きにくいのが特徴なんだ。
くわしく一緒に見ていこうね。

痛みや熱がないのに聞こえにくい——子どもの滲出性中耳炎は、見逃されやすい病気です。
京都市中京区・御所南の「なかい耳鼻咽喉科」が、気づくためのサインと治療をやさしく解説します。

目次

子どもの滲出性中耳炎とは

はーちゃん

「滲出性」?
それってどういうこと?

なかい先生

中耳(鼓膜の奥)に、液がたまった状態だよ。
急性中耳炎とちがって痛みや熱はほとんどなくて、「聞こえにくい・耳がつまる」のが主な症状なんだ。

滲出性中耳炎は、中耳に液がたまり、聞こえにくくなる病気です。
痛み・発熱がほとんどないため、本人も周りも気づきにくいのが特徴です。
急性中耳炎のあとや、鼻炎・副鼻腔炎にともなって起こります。

同じ「中耳炎」という病名でも「滲出性中耳炎」と「急性中耳炎」は違います。
「急性中耳炎」については他のブログをご覧ください。

気付きにくいサインに注意を

はーちゃん

痛がらないなら気付きにくいね。
どうやって気付いたら良いの?

なかい先生

“聞こえ”のサインを見てあげてね。
次のようなときは、滲出性中耳炎のことがあるよ。

✔ 呼んでも反応がにぶい・聞き返しが増えた

✔ テレビの音を大きくする

✔ ことばの覚えがゆっくりに感じる

✔ ぼーっとして集中しにくい

なかい先生

痛くないぶん見逃しやすいから、こうしたサインが大事なんだ。

放っておくとどうなる?

長く続くと、聞こえにくさが、ことばの発達や学習に影響することがあります。
また、鼓膜がへこんだり、まれに癒着するなどの変化が起こることもあります。
だからこそ、早めに気づいて、治っているかを確認することが大切です。

検査

はーちゃん

痛くないのにどうやって調べるの?

なかい先生

内視鏡の小さなカメラで鼓膜を観察して確認するよ。

なかい先生

あとは“ティンパノメトリー”という検査で鼓膜の動きを調べるんだ。
耳に小さな器具をあてるだけで、痛くないから子どもでも大丈夫だよ。
必要なら、聞き取りの検査もするよ。

鼓膜の観察に加え、ティンパノメトリー(鼓膜の動きを調べる検査)で、中耳に液がたまっているかを確認します。
痛みのない検査で、お子さんでも受けられます。
必要に応じて、きこえの検査も行います。

治療

はーちゃん

どうやって治すの?

なかい先生

自然によくなることもあるので、聞こえと鼓膜を確認しながら経過を見ることが多いよ。
あわせて鼻の治療や、耳に空気を通す処置をすることもあるんだ。
なかなか治らないときは、鼓膜を少し切って液を出したり、小さな“チューブ”を入れて空気の通りを助けることもあるんだ。

多くは、鼻炎の治療や通気療法などで経過をみます。
「通気療法」とは鼻からプシュッと空気を通して行なう処置で、強い痛みはありません。
改善しない場合は、鼓膜切開や鼓膜換気チューブ留置を検討することもあります。
処置の必要性は、続いている期間だけでなく、聞こえにくさ、鼓膜の変化、ことばや生活への影響もふまえて判断します。

こんな時は受診を 必ず治ったかの確認を

✔ 呼んで反応がにぶい・聞き返しが増えた

✔ テレビの音が大きい

✔ 急性中耳炎のあと、聞こえが気になる

なかい先生

滲出性中耳炎は“治ったかの確認”がとても大切なんだ。
指示された時期に、必ず再診してね。

よくある質問(Q&A)

はーちゃん

ほかにも、よく聞かれることってある?

なかい先生

あるよ!
まとめて答えるね。

自然に治りますか?

自然によくなることもありますが、長引くと影響が出るため、完治まで確認が大切です。

鼓膜チューブは痛いですか?

処置が必要な場合は、麻酔等痛みに配慮して行います。
年齢によっては外来では施行できないことがあります。
その場合は病院へご紹介します。

言葉の発達に影響はしますか?

聞こえにくい状態が長く続くと、ことばの発達や学習に影響することがあります。
耳の治療だけで必ず改善するとは限らないため、聞こえと発達の両方を確認し、必要な対応を相談します。

プールには入れますか?

多くの場合は入れますが状態により異なります。
診察時にご相談ください。

まとめ

なかい先生

子どもの滲出性中耳炎は、痛くないのに聞こえにくい、“見逃しやすい”病気なんだ。
呼んで反応がにぶい・テレビが大きい、などのサインに気づいてあげてね。
そして、治ったかの確認も忘れずに。

はーちゃん

ボクも弟の聞こえのサイン、ちゃんと見てあげるね!

京都市中京区・御所南 丸太町駅で子どもの滲出性中耳炎のご相談は

なかい耳鼻咽喉科(京都市中京区・御所南)では、お子さんのきこえのチェックや、滲出性中耳炎の診察・経過観察を行っています。「呼んでも反応がにぶい」「テレビの音が大きい」「急性中耳炎のあとが心配」などでご心配なときは、お気軽にご相談ください。




電話:075-241-3387

監修:なかい耳鼻咽喉科 院長 中井 茂(なかい しげる)
   医学博士/日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 専門医/日本気管食道科学会 専門医/補聴器適合判定医師

参考文献:
小児滲出性中耳炎診療ガイドライン
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会

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