くり返す鼻血の治療|鼻腔粘膜焼灼術(サージトロン)の方法と正しい鼻血の止め方を医師が解説|京都市中京区・御所南・丸太町駅 なかい耳鼻咽喉科

はーちゃん先生、ぼく、鼻血が何回も出るんだ。
この前は学校で出て、なかなか止まらなくてこわかった…。
どうしたらいいの?



こわかったね。
鼻血の多くは、鼻の入口近くの「キーゼルバッハ部位」という、血管が集まった場所から出るんだ。
正しい止め方を知っておけば、たいていは自分で止められる。
それでも何度もくり返す鼻血には、出血しやすい血管を焼いて止める「鼻腔粘膜焼灼術」という日帰り治療があるんだよ。
くり返す鼻血(鼻出血)にお困りではありませんか?
この記事では、京都市中京区・御所南のなかい耳鼻咽喉科が、鼻血が出る場所と原因、正しい止め方、受診が必要な鼻血の見分け方、そして当院で行っている鼻腔粘膜焼灼術(サージトロンによる電気凝固)の方法・処置後の注意点を解説します。
鼻血はどこから出る?よくある原因
どうして鼻って、そんなに血が出やすいの?



鼻の左右を仕切る壁(鼻中隔)の入口に近いところに、細い血管が網の目のように集まっているんだ。
ここが「キーゼルバッハ部位」。
粘膜が薄くて指も届く場所だから、鼻をいじる・乾燥・鼻炎で粘膜が荒れると、簡単に出血してしまうんだよ。
くり返す鼻血の主な原因
✔ 鼻をいじる・強くかむ(お子さんにいちばん多い原因)
✔ 乾燥(冬・エアコン)で粘膜が荒れる
✔ アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎・風邪で粘膜が炎症を起こし、かゆくてさわる
✔ のぼせ・入浴・運動で血流が増える
✔ 大人では、高血圧、血液をサラサラにする薬(抗血小板薬・抗凝固薬)の内服
✔ まれに、鼻の中の腫瘍や血液の病気が隠れていることがあります
鼻血が出たときの正しい止め方
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鼻血が出たら、上を向いて首の後ろをトントンするんだよね?



それは昔からよくある間違い!
上を向くと血がのどに流れて、飲み込んで気持ち悪くなってしまうし、首をたたいても止まらないんだ。
正しい止め方は、こうだよ。
① 座って、やや下を向く(上を向かない・寝かせない)
② 小鼻(鼻の柔らかいところ)を指でしっかりつまむ。鼻の硬い骨の部分ではなく、柔らかい部分を両側から押さえます
③ そのまま10〜15分、離さずに押さえ続ける。途中で何度も確認しない
④ 口に流れてきた血は飲み込まず、吐き出す
✔ ティッシュを鼻に詰める場合は、奥まで詰めすぎず、取るときにかさぶたをはがさないよう注意
✔ 止まったあとは、その日は鼻を強くかまない・鼻をさわらない・激しい運動や長湯を避ける
【重要】こんな鼻血は受診を



ほとんどの鼻血は心配いらないけれど、中には病気のサインになっている鼻血もある。
とくに「いつも同じ片側だけ」「鼻づまりを伴う」鼻血は、鼻の奥の腫瘍の可能性もあるから、ファイバースコープでくわしく確認することが必要なんだ。
✔ 正しく押さえても20分以上止まらない
✔ 週に何度もくり返す、月に何度も出る
✔ いつも同じ片側から出る、片側の鼻づまりや顔の痛みを伴う(腫瘍の確認が必要)
✔ 血液をサラサラにする薬を飲んでいる、高血圧がある
✔ 出血量が多い、顔色が悪い・ふらつく
✔ 鼻血以外にも歯ぐきからの出血・あざができやすい(血液の病気の確認が必要)
✔ 鼻の奥(のど側)から大量に流れてくる
鼻腔粘膜焼灼術(サージトロン)とは



「焼灼術」って、どんな治療?



何度もくり返す鼻血に対して、出血しやすくなった粘膜の血管を、「サージトロン」という高周波の機器の熱で固めて(焼灼=しょうしゃく)、出血を止めて再出血を防ぐ治療だよ。
日帰りで受けられるんだ。
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ひとつ注意。
鼻づまり・くしゃみなどアレルギー性鼻炎に対して行う「鼻レーザー治療」とは、まったく別の治療だよ。
こちらは“鼻血の止血”のための処置なんだ。
処置の方法
① 麻酔(約10分)
麻酔薬をしみこませた綿を鼻に入れ、約10分おいて、痛くないように麻酔します。
② 追加の麻酔
綿を取り除いたあと、粘膜にごく少量の麻酔薬を細い針で注射し、重ねて麻酔します(この時はすでに痛みはほとんどありません)。
③ 電気凝固
処置用の顕微鏡で見ながら、サージトロンで出血しやすい血管を電気凝固します。
処置そのものは短時間で終わります。
処置のあとの注意点
✔ 傷の感染予防のため、抗菌薬を数日間のんでいただきます
✔ 当日は激しい運動を避けてください。入浴は可能ですが、長湯は避けてください
✔ 傷にカス(かさぶたのようなもの)が付くため、数日後に傷の確認と掃除のため受診していただきます
✔ 鼻を強くかまない、鼻の中をさわらない
✔ 再び出血した場合は、もう一度電気凝固を行うことがあります
処置の危険性(副作用)
✔ 麻酔薬にアレルギーのある方は、必ず事前にお申し出ください
✔ 極めてまれに、鼻中隔(鼻の左右を仕切る壁)に小さな穴が開くこと(鼻中隔穿孔)があります。多くは自覚症状がありませんが、鼻が少し詰まるように感じる方もおられます
✔ 処置後数日は、軽い痛みや少量の出血、かさぶたによる鼻づまりがあることがあります
よくある質問(Q&A)



ほかにも、よく聞かれることってある?



あるよ。まとめて答えるね。
- 処置は痛いですか?
-
綿による麻酔と注射の麻酔を重ねて行うので、処置中の痛みはほとんどありません。
麻酔が切れたあとに軽い痛みを感じることがありますが、数日でおさまります。 - 子どもでも受けられますか?
-
じっとしていられる年齢であれば受けられます。
年齢の低いお子さんの鼻血は「鼻いじり」と鼻炎が原因のことが多いので、まずは鼻炎の治療と、鼻をさわらない工夫(爪を短く・保湿)から始め、それでもくり返す場合に処置を検討します。 - 1回の処置で鼻血は止まりますか?
-
多くの方は1回の処置で改善しますが、別の血管から出血したり、再出血したりした場合は、もう一度電気凝固を行うことがあります。
- 鼻レーザー治療との違いは何ですか?
-
鼻レーザー治療はアレルギー性鼻炎の「鼻づまり・くしゃみ・鼻水」を減らすために、鼻の粘膜を広く焼く治療です。
鼻腔粘膜焼灼術は「鼻血」を止めるために、出血しやすい血管だけを狙って電気凝固する処置で、目的も方法も異なります。 - 費用は保険が使えますか?
-
くり返す鼻出血に対する鼻腔粘膜焼灼術は保険適用です。
まとめ
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鼻血は、「下を向いて、小鼻を10〜15分つまむ」が正しい止め方。
何度もくり返すときは、出血しやすい血管を固めて止める「鼻腔粘膜焼灼術」という日帰りの治療があるよ。
そして、いつも片側だけ・鼻づまりを伴う鼻血は、一度しっかり鼻の奥まで確認しようね。
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上を向くのは間違いだったんだ!これからは小鼻をつまむね。
・鼻血の多くは鼻の入口近くのキーゼルバッハ部位から。原因は鼻いじり・乾燥・鼻炎、大人は高血圧・抗血栓薬も
・止め方=座って下を向き、小鼻を10〜15分つまむ。上を向かない・首をたたかない
・20分以上止まらない・頻回・片側だけ・鼻づまりを伴う・血液サラサラの薬は受診
・鼻腔粘膜焼灼術=サージトロン(高周波)で出血しやすい血管を電気凝固。日帰り・保険適用・麻酔あり
・処置後は抗菌薬数日・激しい運動と長湯を避ける・数日後に掃除の受診。再出血時は再度凝固も
・鼻レーザー治療(アレルギー性鼻炎)とは別の治療
なかい耳鼻咽喉科(京都市中京区・御所南/地下鉄烏丸線「丸太町駅」近く)では、くり返す鼻血・止まりにくい鼻血に対して、ファイバースコープによる原因の確認と、サージトロンによる鼻腔粘膜焼灼術(日帰り)を行っています。
お子さんから大人の方まで、お気軽にご相談ください。
電話:075-241-3387
監修:なかい耳鼻咽喉科 院長 中井 茂(なかい しげる)
医学博士/日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 専門医/日本気管食道科学会 専門医/補聴器適合判定医師
参考文献:
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の一般向け情報(鼻出血)
・日本鼻科学会の一般向け情報
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