手足口病とヘルパンギーナの違いは?症状・大人の場合・登園の目安を医師が解説|京都市中京区・御所南 丸太町駅 なかい耳鼻咽喉科

はーちゃん

先生〜、お友だちが口の中を痛がって泣いてたの。
これって何の病気なの?

なかい先生

夏に増えるその病気は『手足口病』『ヘルパンギーナ』だよ。
名前は聞いたことがあっても“どう違うの?”“保育園はいつから行けるの?”って心配になるよね。
今日はいっしょに見ていこうね。

お子さんの口の中に小さな水ぶくれができて痛がる、急に高い熱が出た——
夏になると増えるのが「手足口病」「ヘルパンギーナ」です。
どちらも“夏かぜ”と呼ばれるウイルス感染症です。
この記事では、京都市中京区・御所南の「なかい耳鼻咽喉科」が、2つの違い・症状・おうちでのケア・受診の目安・登園の目安まで、やさしく解説します。

目次

手足口病とは?

はーちゃん

“手足口病”って、そのまんまの名前だね!

なかい先生

そうなんだよ。
手のひら・足の裏・口の中に、小さな水ぶくれ(水疱)ができるのが特徴なんだ。

手足口病は、コクサッキーウイルスA16・A6やエンテロウイルス71(EV71)などの「エンテロウイルス」が原因で、毎年夏(6〜8月ごろ)を中心に流行します。
かかるのは4歳くらいまでの乳幼児が中心で、2歳以下が患者さんの約半数です。
潜伏期間(うつってから症状が出るまで)は3〜5日。
多くは3〜7日ほどで自然に治る、比較的かるい病気です。

ヘルパンギーナとは?

はーちゃん

じゃ、“ヘルパンギーナ”はどんな病気なの?

なかい先生

こっちは“のどの奥”に水ぶくれができて、急に高い熱が出るのが特徴だよ。
手足にはブツブツが出ないんだ。

ヘルパンギーナも夏に流行する代表的な“夏かぜ”で、主にコクサッキーウイルスA群が原因です。
突然38〜40℃の高い熱が出て、のどの奥に小さな水ぶくれや潰瘍(ただれ)ができ、強いのどの痛みをともないます。
高熱は2〜4日ほどで下がり、1週間ほどで回復することがほとんどです。

【比較表】手足口病とヘルパンギーナの違い

はーちゃん

この2つの病気って、どうやって見分けるの?

なかい先生

見分けるコツは“発疹が出る場所”“熱の出方”の2つだよ。
表にまとめるね。

スクロールできます
手足口病ヘルパンギーナ
発疹が出る場所手のひら・足の裏・口の中のどの奥だけ
発熱約3人に1人、出ても38℃以下が多い突然の高熱38〜40℃
主な原因ウイルスコクサッキーA16・A6、EV71コクサッキーA群
流行時期夏(6月〜8月)夏(6月〜8月)
治るまでの期間約1週間約1週間
はーちゃん

のどが真っ赤で、高い熱が続くのもあるよね?

なかい先生

それは『溶連菌』かもしれないね。
溶連菌治療はお薬(抗菌薬)が必要だから、検査で確かめようね。

主な症状と経過

手足口病の症状

はじめに口の中の痛み食欲の低下があり、1〜2日して手のひら・足の裏・口の中、おしりやひざにも2〜3mmの水ぶくれができます。
発熱は約3人に1人で、出ても38℃以下のことが多いです。
水ぶくれはかさぶたを作らず、数日で自然に消えていきます。

はーちゃん

手足口病にかかったお友だちがね、治ったのに、あとから爪がペロッてむけてきたの!
びっくり!

なかい先生

びっくりするよね。
原因のウイルスによっては、治って数週間後に爪が浮いてはがれることがあるんだ。
でも多くは自然に新しい爪に生え替わるから、心配いらないよ。

ヘルパンギーナの症状

突然の高熱で始まり、のどの奥に複数の水ぶくれや潰瘍ができて強く痛みます。
熱は2〜4日ほどで下がります。

はーちゃん

のどが痛くて、ごはんを食べられないって言ってたよ…。

なかい先生

つらいよね。
無理に食べさせず、冷たくてのどごしのいい物がおすすめだよ。
くわしいケアは、このあと話すね。

大人もうつる? 大人の手足口病・ヘルパンギーナ

はーちゃん

これって、子どもだけの病気でしょ?

なかい先生

実はね、大人もかかるんだよ。
しかも大人のほうが症状が強く出ることがあるから、油断は禁物だよ。

大人がかかる多くは、お子さんを看病している家族にうつるケースです。
大人の手足口病では発疹の痛みが強く、足の裏に出ると歩くのもつらいほど痛むことがあります。
高熱や全身のだるさが出ることも。
気になる症状があるときは、無理をせず受診してくださいね。

おうちでのケアと過ごし方

はーちゃん

でもお薬を飲めば、一発で治るんだよね?

なかい先生

それがね、ウイルスの病気だから特効薬は無いんだよ。
だからこそ、おうちでのケアがとても大切なんだ

手足口病・ヘルパンギーナは、症状をやわらげながら自然に治るのを待つ「対症療法」が中心です。
いちばん大切なのは、脱水を防ぐことです。

食事

のどや口がしみるので、熱いもの・すっぱいもの・塩からいもの・かたいものは避けましょう。
冷ましたおかゆ、豆腐、ゼリー、プリン、ヨーグルト、冷たいスープ、麺類など、のどごしのよい物がおすすめです。

はーちゃん

じゃあボクはつめたいプリン、食べた〜い!

なかい先生

いいね!食べられそうな物から、少しずつで大丈夫だよ。

水分補給・脱水予防

はーちゃん

一番気を付けることって何?

なかい先生

“脱水”だよ。
麦茶や経口補水液などを、少量ずつこまめに飲ませてあげてね。

「おしっこの回数が減る」「唇や舌が乾く」「泣いても涙が出ない」「ぐったりする」などは脱水のサインです。
その様な兆候があれば早めに受診しましょう。

お風呂

はーちゃん

お風呂は入っていいの?

なかい先生

熱がなくて元気ならOKだよ。
発疹をゴシゴシこすらないでね。
家族にうつさないように、湯ぶねの共用は避けてシャワーが安心だよ。

熱や痛みがつらい時

つらい発熱や痛みには、アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛薬を使うことがあります。
市販薬を使う場合も、お子さんの年齢や量に注意して、心配なときは自己判断せず必ず医療機関に受診・相談してくださいね。

こんなときはすぐに受診を(重症化・危険サイン)

はーちゃん

軽いことが多いならおうちで見てたら大丈夫だね!

なかい先生

ほとんどは大丈夫。
でもね、まれに合併症が起こることもあるんだ。
次のサインがあるときは、夜間や休日でも、すぐに病院へ来てね。

  • 高い熱が2日以上続く/ぐったりして元気がない・反応がにぶい
  • 水分がとれず、半日以上おしっこが出ない(脱水)
  • 何度も吐く、強い頭痛、視線が合わない
  • 首をいやがる・かたい(髄膜炎の疑い)
  • けいれんがある
  • 呼吸が速い・苦しそう、顔色が悪い(心筋炎の疑い)
なかい先生

けいれんや、意識がおかしい、呼吸が苦しいなど緊急のときは、小児科受診救急受診こども医療電話相談(#8000)も使ってね。

保育園はいつから?

はーちゃん

保育園はいつから行けるの?

なかい先生

熱が下がって、ごはんやお水がいつもどおりとれて、元気になればOKだよ。
発疹が残っていても、元気なら通えることが多いんだ。

手足口病もヘルパンギーナも、インフルエンザのような「何日間は休む」という法律上の決まり(出席停止期間)はありません。
ただし、症状が消えた後も2〜4週間は便などからウイルスが出続けます
保育園や学校によっては独自のルールや「登園届」を求める場合があるので、通っている園や学校のルールを必ず確認してくださいね。

予防のポイント

はーちゃん

うつらないようにするにはどうしたらいい?

なかい先生

やっぱり手洗いがいちばん!
このウイルスはアルコール消毒が効きにくいから、流水と石けんでしっかり洗おうね。

✔ 流水と石けんでの手洗い(とくにトイレ・おむつ替えのあと、食事の前)
✔ タオルの共用を避ける
✔ おむつや便の処理のあとは、しっかり手を洗う(回復後もしばらくウイルスが出ます)

これらの病気を防ぐワクチンや特別な予防薬はありません。

よくある質問(Q&A)

はーちゃん

他にもよく聞かれることってある?

なかい先生

あるよ!
まとめて答えるね!

何日くらい休めばいいですか?

決まった日数はありません。
熱が下がり、食事・水分がとれて元気になれば登園の目安です。
発症から3〜4日ほどで通えるようになることが多いですが、園や学校のルールも確認しましょう。

登園許可証(治癒証明)は必要ですか?

法律上は必須ではありません。
ただし園が「登園届」や医師の確認を求めることがあります。

お風呂やプールは入れますか?

熱がなく元気ならお風呂はOK(湯ぶね共用は避けシャワーがおすすめ)。
プールは発疹や体調が落ち着くまで控え、園・学校の指示に従いましょう。

大人にうつったらどうすればいい?

看病でうつることはよくあります。
大人は症状が強く出ることがあるので、受診してください。
手洗いとタオルを分けて家庭内の感染を減らしましょう。

治ったあとに爪がはがれてきました。大丈夫?

数週間後に爪が浮いてはがれることがありますが、多くは自然に新しい爪へ生え替わります。
心配なときは皮膚科にご相談ください。

まとめ

なかい先生

2つとも、多くは1週間ほどでよくなるよ。
水分をとって、あわてず見守ってあげてね。

はーちゃん

あぶないサインだけ、見のがさないようにするんだね!

なかい先生

そのとおり!
心配なときは、いつでも来てね。

手足口病は手足と口の発疹、ヘルパンギーナは高熱とのどの奥の発疹が特徴です。
大切なのは、水分をとって脱水を防ぐことと、「高熱が続く・水分がとれない・ぐったり・けいれん」などの重症化・危険サインを見逃さないこと。
気になる症状があれば、早めにご相談くださいね。

京都市中京区・御所南 丸太町駅で手足口病・ヘルパンギーナのご相談は

なかい耳鼻咽喉科(京都市中京区・御所南)では、お子さんののど・口の症状の診察を行っています。
「のどを痛がって食べられない」「高い熱が続く」など、夏かぜの症状でご心配なときは、お気軽にご相談くださいね。
※けいれん・意識がもうろうとする・呼吸が苦しいなど緊急の症状は、小児科や救急、こども医療電話相談(#8000)をご利用ください。


電話:075−241−3387

監修:なかい耳鼻咽喉科 院長 中井 茂(なかい しげる)
   医学博士/日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 専門医/日本気管食道科学会 専門医/補聴器適合判定医師

参考文献:
国立健康危機管理研究機構(JIHS)感染症情報提供サイト「手足口病」
厚生労働省「手足口病に関するQ&A」

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