においがしない・味がぼやける…嗅覚障害の原因と治療を医師が解説|京都市中京区・御所南・丸太町駅 なかい耳鼻咽喉科

はーちゃんせんせい、大変!ごはんのにおいが、ぜんぜん分からないの。
それに、味もなんだかぼやけてる気がする…。



それは“嗅覚障害(きゅうかくしょうがい)”かもしれないね。
実はね、“味がぼやける”のも、においが関係していることが多いんだよ。
原因はいろいろあるけれど、大事なことはひとつ——においの不調は、早く治療を始めるほど戻りやすいんだ。
「においがしない」「においが薄い」「へんなにおいに感じる」——この記事では、京都市中京区・御所南のなかい耳鼻咽喉科が、嗅覚障害の原因の見分け方・治療・自宅でできる嗅覚トレーニングまで、やさしく解説します。
においが分かるしくみ
そもそも、においって、どうやって分かるの?



鼻の奥のてっぺんに、“嗅粘膜(きゅうねんまく)”という、においを感じる特別な場所があるんだ。
空気にのって届いたにおいの分子をここでキャッチして、嗅神経(きゅうしんけい)が脳に伝える——それで『カレーのにおいだ!』と分かるんだよ。
つまり、においが分かるには
「①においの分子が鼻の奥まで届く」
「②センサーと神経が元気」
「③脳が受け取れる」
の3つがそろう必要があります。
このどこでつまずいているかで、原因と治療が変わります。
嗅覚障害の3つのタイプ(原因)



さっきの3つに合わせて、原因は大きく3タイプに分けられるよ。
● ①鼻づまりタイプ(においが“届かない”)
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)・鼻茸(はなたけ)・アレルギー性鼻炎など。鼻の中がふさがって、においの分子が嗅粘膜まで届かないタイプです。嗅覚障害の原因として、いちばん多いグループです。
● ②神経のダメージタイプ(センサーが“傷んだ”)
かぜや新型コロナなどのウイルス感染のあとに起こるものが代表です。嗅粘膜や嗅神経がダメージを受けるタイプで、回復に時間がかかることがあります。
● ③そのほか(頭のけが・加齢など)
頭を強く打ったあとや、加齢によっても、においは低下します。
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タイプによって、治し方もちがうんだね。
そのとおり。
だから“どのタイプか”を調べることが、治療の第一歩なんだ。
いちばん多い原因は「副鼻腔炎」——治療でにおいが戻る可能性



いちばん多いのは、どれなの?
①の鼻づまりタイプ、なかでも慢性副鼻腔炎(蓄膿症)や鼻茸だね。
ここが大事なところで——このタイプは、原因の病気を治療すれば、においが戻る可能性が十分あるんだ。
とくに、鼻茸が両側にたくさんできて、においがまったく分からなくなる「好酸球性副鼻腔炎」という病気もあります(国の指定難病です)。
「におい」は、かくれた鼻の病気を見つけるきっかけになる症状なのです。




【重要】「においの低下」を放置しないで
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においの不調で、これだけは覚えておいてほしいんだ。
✔ 放置するほど、戻りにくくなることがある——早く治療を始めるほど回復しやすい症状です
✔ 暮らしの安全に関わる——ガス漏れ・煙・食べものの傷みに気づけなくなります
✔ 片側だけの鼻づまり・鼻血をともなうときは要注意——まれに腫瘍など別の病気がかくれていることがあり、当院では内視鏡(ファイバースコープ)で鼻の中を確認します
“そのうち戻るかな”って待っちゃいそう…。
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その気持ちは分かるよ。
でも、においだけは“早い者勝ち”なんだ。
気づいたら、早めに来てね。
当院での検査・治療
【検査】
問診でにおいの変化のようす(いつから・きっかけ・味との関係)をうかがい、鼻の診察と内視鏡(ファイバースコープ)で、鼻づまりや鼻茸など“においの通り道”の問題がないかを確認します。
【治療】——原因のタイプに合わせて行います
・副鼻腔炎・鼻茸が原因のとき → 副鼻腔炎の治療(お薬・処置。必要なら手術のご相談)
・鼻にスプレーするステロイド薬
・漢方薬
・嗅覚トレーニング(下でご紹介します)



原因によって、治療はぜんぶ違う。
だから“まず調べる”ことが大切なんだよ。
かぜ・コロナのあとの嗅覚障害と「嗅覚トレーニング」



コロナのあと、においが戻らないって聞くよね…。



そうだね。
ウイルスで嗅粘膜や嗅神経がダメージを受けると、回復に数週間〜数か月かかることがあるんだ。
とちゅうで“本来とちがう、へんなにおい”に感じる時期がある人もいるけど、これは神経が回復していく途中のサインのこともあるよ。
このタイプで大切なのが、あきらめずに続ける「嗅覚トレーニング」です。
・朝と夜、数種類の身近なにおい(レモン・バラ・コーヒーなど)を、1つずつ意識してかぐ
・「これは○○のにおい」と思い浮かべながら、数十秒ずつ
・数か月単位で続ける——神経のリハビリなので、続けることが力になります



においにも、リハビリがあるんだね!
そうなんだ。
くわしいやり方は、診察のときにお伝えするね。
よくある質問(Q&A)



ほかにも、よく聞かれることってある?



あるよ。
まとめて答えるね。
- においだけでなく、味も分からなくなりました。
-
実は、私たちが「味」と感じているものの多くは、におい(風味)です。
嗅覚が落ちると味もぼやけて感じられます。嗅覚の治療で味の感覚が戻る方も多いので、まず鼻から調べましょう。 - 何科に行けばいいですか?
-
まず耳鼻咽喉科へ。
鼻の中を直接確認して、原因のタイプを見分けられるのは耳鼻咽喉科ならではです。 - 自然に治りますか?
-
原因によります。
かぜのあとのタイプは時間とともに改善する方も多い一方、副鼻腔炎や鼻茸が原因の場合は、治療しないと進んでしまうことがあります。どちらのタイプかを、早めに調べておくと安心です。 - 嗅覚トレーニングは、何を使えばいいですか?
-
身近な、はっきりしたにおいのもので構いません。
市販のアロマオイルを使う方法もあります。やり方のコツは診察でお伝えします。
まとめ
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においの不調は、“早い者勝ち”。
いちばん多い原因の副鼻腔炎は治療で戻る可能性があるし、かぜやコロナのあとのタイプにはトレーニングもある。
“年のせいかな”“そのうち戻るかな”と待たずに、早めに調べてね。
・嗅覚障害の原因は3タイプ——鼻づまり(副鼻腔炎・鼻茸)/神経のダメージ(かぜ・コロナ後)/そのほか
・いちばん多いのは副鼻腔炎——治療でにおいが戻る可能性がある
・放置するほど戻りにくい。暮らしの安全にも関わる
・味のぼやけも、実は嗅覚が原因のことが多い
・かぜ・コロナ後は嗅覚トレーニングをあきらめず続ける
なかい耳鼻咽喉科(京都市中京区・御所南/地下鉄烏丸線「丸太町駅」近く)では、「においがしない」「味がぼやける」のご相談をお受けしています。
内視鏡(ファイバースコープ)で鼻の中をていねいに確認し、原因のタイプに合わせた治療をご提案します。
気づいたときが、始めどきです。お気軽にご相談ください。
電話:075-241-3387
監修:なかい耳鼻咽喉科 院長 中井 茂(なかい しげる)
医学博士/日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 専門医/日本気管食道科学会 専門医/補聴器適合判定医師
参考文献:
・日本鼻科学会「嗅覚障害診療ガイドライン」
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の一般向け情報








