自分の声が響く・呼吸の音が聞こえる…耳管開放症の症状・原因・治し方を医師が解説|京都市中京区・御所南・丸太町駅 なかい耳鼻咽喉科

せんせい、自分の声が耳の中でワンワン響いて、しゃべりにくいの。
自分の息の音まで“ゴーゴー”聞こえるんだけど…。



それはもしかすると、“耳管開放症(じかんかいほうしょう)”かもしれないね。
耳と鼻をつなぐ“耳管”という管が、開きっぱなしになる病気なんだ。
つらい症状だけど、こわい病気ではないから、まずは安心してね。
「自分の声が響く」「耳がつまった感じなのに、横になると楽になる」——この記事では、京都市中京区・御所南のなかい耳鼻咽喉科が、耳管開放症の症状・原因・治療と、やってはいけない“鼻すすり”についてやさしく解説します。
耳管開放症とは?(耳管のしくみ)
“じかん”って、時間のこと…?
ふふ、字がちがうんだ。
耳管(じかん)は、耳の奥(中耳)と鼻の奥をつなぐ細い管のことだよ。
ふだんは閉じていて、つばを飲みこんだときなどに一瞬だけ開いて、耳の中の気圧を整えてくれる。
エレベーターや飛行機で耳が“ポンッ”とするのは、耳管が開いた合図なんだ。
耳管開放症は、この耳管が閉じずに、開いたままになってしまう病気です。
開きっぱなしになると、自分の声や呼吸の音が耳にひびいて、さまざまな不快感が起こります。
おもな症状——「横になると楽になる」が特徴
・自分の声が大きく響く(自声強聴〔じせいきょうちょう〕)
・自分の呼吸の音が「ゴー」と聞こえる
・耳がつまった感じ・声がこもる
・横になったり、下を向くと症状が軽くなる
.png)
.png)
.png)
下を向くと楽になるの?ふしぎだね。



そこがこの病気の大きな特徴なんだ。
横になると、耳管のまわりの血流やむくみが変わって、開いていた耳管がふさがりやすくなるんだね。
“下を向くと楽”は診断の大事なヒントになるから、診察のときにぜひ教えてね。
おもな原因——急なダイエットのあとは要注意



きっかけとして多いのは、こんなものだよ。
・急な体重の減少(ダイエットや病気のあと)
・疲れ・脱水・ストレス
・妊娠やホルモンの変化
耳管のまわりの組織が減ったり、むくみが変化したりすることで、耳管が閉じにくくなると考えられています。



ダイエットで耳の病気になることがあるの!?
意外だよね。
急に体重が減ると、耳管のまわりの組織もやせて、管がふさがりにくくなるんだ。
がんばってやせたあとに耳の違和感が出たら、この病気を思い出してね。
【重要】「鼻すすり」はやめましょう



これだけは覚えて帰ってほしいんだ。
耳の不快感を“鼻すすり”でまぎらわせるのは、やめてね。
鼻をすすると耳管が一時的にふさがり、その場は楽に感じます。
しかし、くせになると中耳がいつも陰圧(内側に引っぱられた状態)になり——
・滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)——中耳に液がたまり、聞こえが悪くなる
・真珠腫性中耳炎(しんじゅしゅせいちゅうじえん)——鼓膜がへこんで、まわりの骨をこわしていくことがある
といった、治療が必要な別の耳の病気につながることがあります。
鼻すすりがくせになっている方は、必ず診察でお伝えください。
検査・治療
【検査】
問診で症状のパターン(横になると楽になるか、など)をくわしくうかがい、鼓膜が呼吸に合わせて動くようすを観察して調べます。
【治療】
・水分をしっかりとる(脱水は症状を悪化させます)
・急なダイエットがきっかけの場合は、減った体重をやや戻す
・漢方薬で改善する場合があります
“手術しないといけないの?”と心配される方も多いけど、多くは生活の工夫とお薬で少しずつ楽になっていくよ。
あせらず、いっしょに治していこうね。
受診のタイミング
✔ 自分の声や呼吸の音が響く状態が続いている
✔ 耳のつまった感じが続く・くり返す
✔ 鼻すすりがくせになっている
✔ 急なダイエットのあとから耳の違和感がある



“耳がつまった感じ”って、ほかの病気でもあるんだよね?



そのとおり。
急性低音障害型難聴やメニエール病でも、耳のつまりは出るんだ。
“横になると楽になるか”がひとつの見分けポイントだけど、自分で判断するのはむずかしいから、聴力検査もあわせて調べるのが確実だよ。
よくある質問(Q&A)



ほかにも、よく聞かれることってある?



あるよ。
まとめて答えるね。
- 自然に治りますか?
-
体重や体調が戻るとともに、徐々によくなる方が多いです。
ただし、症状がつらい場合や長引く場合は、他の病気との見分けもかねて受診してください。 - ダイエットはやめたほうがいいですか?
-
急激なダイエットはきっかけになります。
健康のための減量そのものは続けて構いませんが、ペースをゆるめる・水分をしっかりとる、などの工夫をおすすめします。 - 耳管が「つまる」病気もあるのですか?
-
あります(耳管狭窄症)。
症状が似ているうえ、対処が逆になることもあるため、自己判断せず、診察で見分けることが大切です。 - 放っておくとどうなりますか?
-
命に関わる病気ではありませんが、不快感が生活の質を下げます。
また、鼻すすりのくせがつくと滲出性中耳炎・真珠腫性中耳炎につながることがあり、こうなると治療が必要です。
まとめ
.png)
.png)
.png)
自分の声が響く・呼吸の音が聞こえる・横になると楽——この3つがそろったら、耳管開放症を考えてね。
こわい病気ではないけれど、“鼻すすり”だけはダメ。別の中耳炎を招いてしまうからね。
・耳管が開きっぱなしになる病気。自分の声や呼吸の音が響く
・「横になると楽になる」のが特徴
・急な体重減少・疲れ・脱水・妊娠などがきっかけに
・治療は水分・体重回復・漢方など。多くは徐々によくなる
・鼻すすりは滲出性中耳炎・真珠腫性中耳炎のもと——やめましょう
なかい耳鼻咽喉科(京都市中京区・御所南/地下鉄烏丸線「丸太町駅」近く)では、耳管開放症のご相談をお受けしています。
「自分の声が響いてつらい」「耳のつまりが取れない」——似た症状の病気との見分けもふくめて、ていねいに診察します。お気軽にご相談ください。
電話:075-241-3387
監修:なかい耳鼻咽喉科 院長 中井 茂(なかい しげる)
医学博士/日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 専門医/日本気管食道科学会 専門医/補聴器適合判定医師
参考文献:
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の一般向け情報
・日本耳科学会:耳管開放症に関する情報








