いびき・睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査と治療|自宅でできる簡易検査・精密検査(PSG)・CPAPを医師が解説|京都市中京区・御所南・丸太町駅 なかい耳鼻咽喉科

はーちゃん先生、パパのいびきがすごくて、ママが「眠れない!」って怒ってるんだ。
でもパパは「いびきは熟睡してる証拠だ」って言うんだけど…本当?



残念ながら、それはちょっと違うんだ。
大きないびきの陰には、寝ている間に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」が隠れていることがある。
いびきの治療は、一緒に休む家族のためだけじゃなく、実はご本人の体のためでもあるんだよ。
当院には、「かわいいわが子と最愛の妻の安眠を妨げないように」と、いびきを心配して受診されるやさしいお父さんが多くおられます。
でもお父さん、いびきの治療はご家族のためだけでなく、ご自身の健康のためでもあることをご存知ですか?
この記事では、京都市中京区・御所南のなかい耳鼻咽喉科が、いびきの原因、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の危険性、どちらも自宅でできる2つの検査(簡易検査「アプノモニター」と、精密検査「PSG」)、CPAP療法・マウスピース・鼻の治療といった治療の選択肢を解説します。
いびきはなぜ起こる?
そもそも、いびきって何の音なの?



寝ている間に空気の通り道(気道)が狭くなって、のどの粘膜がふるえる音なんだ。
狭くなる原因は、鼻にある場合と、のどにある場合があるよ。
いびきの主な原因
✔ 鼻の病気:アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔のゆがみなどで鼻がつまり、口呼吸になる
✔ のどの狭さ:扁桃腺(口蓋扁桃)やアデノイドが大きい(お子さんに多い)、舌が大きい・のどの奥に落ち込む
✔ 肥満:首まわりの脂肪で気道が圧迫される
✔ 顔の骨格:あごが小さい・後ろに引っ込んでいる
✔ 飲酒・睡眠薬:のどの筋肉がゆるむ
✔ 加齢:筋肉のゆるみ
鼻の病気が原因の場合は、お薬や鼻レーザー治療で鼻づまりが解決すると、いびきが楽になる方もいるんだ。
だから、まずは耳鼻咽喉科で鼻とのどを診てもらうのが近道だよ。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは



「無呼吸」って、寝てる間に息が止まるってこと?こわい…。



そう。10秒以上の呼吸の停止が、1時間に5回以上くり返されるのが睡眠時無呼吸症候群(SAS)。
SASは肥満と関連が深いんだけど、日本人は顔の骨格の特徴から、太っていなくてもSASになりやすいことが知られているんだ。
SASになると、睡眠の質が下がるため寝起きの悪さ・日中の強い眠気・集中力の低下・起床時の頭痛・夜間のトイレなどが起こります。
それだけでなく、睡眠中に体が酸素不足をくり返すことで、長い経過のうちに高血圧・糖尿病・心臓病(不整脈・心筋梗塞)・脳卒中といった合併症を引き起こすことが知られています。日中の眠気による交通事故のリスクも高まります。
✔ 家族に「いびきが大きい」「寝ている間に息が止まっている」と言われた
✔ 朝起きても疲れがとれない、寝起きに頭が痛い、口が渇いている
✔ 日中に強い眠気がある。会議中・運転中にうとうとする
✔ 夜中に何度も目が覚める、トイレに起きる
✔ 高血圧があり、薬を飲んでも下がりにくい
✔ 首が太い・あごが小さい・肥満がある
✔ お子さんで、いびき・口を開けて寝る・寝相が悪い・日中落ち着きがない
検査は2段階、どちらも「自宅で寝るだけ」



検査って、病院に泊まらないといけないの?
パパは忙しいから無理って言いそう…。
大丈夫。
当院の睡眠時無呼吸の検査は、簡易検査「アプノモニター」も、精密検査「PSG」も、どちらも自宅でいつもどおり寝るだけでできるんだ。
以前は精密検査のために病院に一晩入院してもらう必要があったけど、今は自宅で精密検査まで受けられるようになったんだよ。
① 簡易検査「アプノモニター」
睡眠中の呼吸と血中の酸素を記録して、無呼吸の回数(AHI:無呼吸低呼吸指数)を調べる検査です。
まずはこの検査で、無呼吸があるか・どのくらいの程度かを確認します。
検査器を片方の腕にバンドで巻き、指と鼻にセンサーをつけるだけなので、器械の操作も簡単です。
② 精密検査「PSG(終夜睡眠ポリグラフ検査)」も自宅でできるようになりました



「精密検査」は、簡易検査と何が違うの?



PSGは、呼吸と酸素だけじゃなく、脳波・眼の動き・あごの筋肉の動き・心電図・いびきの音・体の向きまで同時に記録するんだ。
だから「本当に眠っている時間」がわかって、睡眠1時間あたりの正確な無呼吸の回数や、眠りの深さまで評価できる。
睡眠時無呼吸の診断では、いちばん確かな検査なんだよ。
精密検査(PSG)でわかること
✔ 正確な無呼吸の回数(AHI):簡易検査は「横になっていた時間」で計算しますが、PSGは脳波で「実際に眠っていた時間」がわかるため、より正確です
✔ 眠りの深さ・質:無呼吸で眠りが浅くなっていないか、何度も目が覚めていないか
✔ 無呼吸のタイプ:気道がふさがる「閉塞型」か、脳からの呼吸の指令が止まる「中枢型」か(治療法が変わります)
✔ 体の向きとの関係:あお向けのときだけ悪化するタイプかどうか
✔ ほかの睡眠の病気(周期性四肢運動障害など)が隠れていないか
✔ 入院が不要:これまで精密検査は病院に一晩入院して受けるものでした。仕事や家事を休まずに受けられます
✔ いつものベッドで、いつもの睡眠を記録できる:慣れない病室では眠れず、ふだんの睡眠を反映しにくいことがありました。自宅ならより自然な状態で検査できます
✔ 診断から治療までが早い:簡易検査では判断がむずかしい方(AHIが20〜40程度の“グレーゾーン”の方)も、病院を紹介して待つことなく、当院で精密検査→診断→CPAPの開始まで進められます
✔ 保険適用です
検査の流れ(簡易検査・精密検査とも共通)
① 診察:いびき・眠気などの症状をお聞きし、鼻とのどを診察します
② 検査器のお届け:患者さんのご都合の良い日に合わせて、検査器を宅配便でご自宅へお届けします
③ 一晩検査:説明書に沿ってセンサーを装着し、いつもどおり眠るだけ(精密検査では、頭や顔・胸にもセンサーがつきます)
④ 返送:翌日、検査器を送り返していただきます
⑤ 結果の説明:記録データを解析し、無呼吸の程度(AHI)と今後の治療方針をご説明します
| 簡易検査(アプノモニター) | 精密検査(PSG) | |
| 記録するもの | 呼吸・血中酸素・脈拍 | +脳波・眼の動き・筋肉・心電図・いびき音・体位 |
| わかること | 無呼吸のおおよその回数 | 正確な回数・眠りの質・無呼吸のタイプ |
| 場所 | 自宅 | 自宅(以前は入院が必要でした) |
| 役割 | まず無呼吸があるか・程度を知る | 確定診断。簡易検査で判断がむずかしいときに |
| CPAPの保険適用 | AHI 30以上 | AHI 15以上 |
まず簡易検査、必要な方には精密検査。
どちらも自宅で、入院も通院も最小限。
「検査が大変そう」という理由で先のばしにしていた方こそ、受けてほしい検査なんだ。
CPAP(シーパップ)療法
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検査で無呼吸がわかったら、どうやって治すの?



検査の結果が一定以上の数値の方(簡易検査でAHI 40以上、精密検査でAHI 20以上)は、CPAP(シーパップ)という睡眠時の呼吸補助の機器を使った治療ができるよ。
寝ている間、鼻につけたマスクから気道に空気を送り続けて、気道がふさがらないように支えておく治療なんだ。
CPAP装置からエアチューブをつたい、鼻に装着したマスクから気道へ空気が送り込まれます。
適切に設定された機器を使い、マスクを正しく装着できていると、睡眠の質が向上し、いびきが軽くなり、合併症の予防につながります。



鼻にマスクをつけて、空気が送られてくる状態で眠れるの?
そう思われるかもしれないけど、「グッスリ眠れるようになった」という方が多いんだよ。
「出張にも持って行っています!」と報告してくださる方もいるくらいなんだ。
CPAP療法のポイント
✔ 保険適用:簡易検査(アプノモニター)でAHIが40以上、または精密検査(PSG)でAHIが20以上の方が対象です。精密検査も自宅で受けられるため、簡易検査でグレーゾーンだった方も当院でCPAPの開始まで進められます
✔ 機器はレンタル:購入の必要はありません。月1回の受診で、使用状況の確認と調整を行います
✔ 費用:保険3割負担で月額5,000円前後が目安です(診察料を含む。最新の金額は受付にご確認ください)
✔ 鼻づまりがあるとマスクが使いにくいため、鼻の治療を併せて行うことがあります
いびき矯正用マウスピース
検査の結果が、CPAP治療の適応には満たない方(軽症の方)もおられます。その場合、ご希望があれば「いびき矯正用マウスピース(口腔内装置)」が次の候補となります。
寝ている間に下あごを少し前に出した状態で固定し、気道を広げる装置です。
マウスピースの作製に熱心に取り組んでおられる口腔外科の先生がおられるので、当院からご紹介しているよ。
患者さんの使用感は上々。
小さくて携帯も簡単だから、とくに女性は「お友達との旅行が気楽になった」と喜ばれるんだ。
治療の選び方(まとめ)
| 状態 | 主な治療 |
| 鼻づまりが原因のいびき | アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎の治療(お薬・鼻レーザー治療など) |
| 中等症〜重症のSAS(簡易検査でAHI 40以上/精密検査PSGで20以上) | CPAP療法(保険適用) |
| 簡易検査でAHI 20〜40の“グレーゾーン” | 自宅で精密検査(PSG)→ 20以上ならCPAP |
| 軽症のSAS・CPAPの適応に満たない | いびき矯正用マウスピース(口腔外科へご紹介) |
| 扁桃腺・アデノイドが大きい(主にお子さん) | 経過観察、必要に応じて手術(基幹病院へご紹介) |
| どの方にも | 減量、横向き寝、寝る前の飲酒を控える、禁煙 |
よくある質問(Q&A)



ほかにも、よく聞かれることってある?



あるよ。まとめて答えるね。
- 太っていないのに、睡眠時無呼吸になりますか?
-
なります。
日本人はあごが小さい・奥行きが浅いなどの骨格の特徴から、肥満がなくてもSASになりやすいことが知られています。
やせていても、いびきや日中の眠気があれば検査をおすすめします。 - 女性でもいびき・無呼吸はありますか?
-
あります。
とくに閉経後は女性ホルモンの変化で増えるといわれています。
「いびきは恥ずかしくて相談しにくい」という方も多いのですが、健康にかかわる病気ですので、気になるときはご相談ください。 - 子どものいびきは大丈夫ですか?
-
お子さんのいびきの多くは、扁桃腺(口蓋扁桃)やアデノイドが大きいことや、鼻づまりが原因です。
毎晩の大きないびき・口を開けて寝る・寝ている間に息が止まる・日中の落ち着きのなさ・成長の遅れがあるときは、鼻とのどの診察を受けてください。
多くは成長とともに改善しますが、程度によっては手術をご提案することもあります。 - CPAPは一生続けなければいけませんか?
-
CPAPは無呼吸を「治す」のではなく「防ぐ」治療なので、基本的には続ける必要があります。
ただし、減量や鼻の治療などで無呼吸が改善すれば、再検査のうえでCPAPを終了できることもあります。 - 精密検査(PSG)はどんな人が受けますか?いきなり受けられますか?
-
基本はまず簡易検査(アプノモニター)を行い、結果が「CPAPの基準には届かないが無呼吸が疑われる(AHI 20〜40程度)」「症状が強いのに簡易検査では軽い」といった場合に精密検査を行います。
症状や持病によっては、はじめから精密検査をおすすめすることもあります。どちらも自宅で受けられます。 - 検査の費用はどれくらいですか?
-
簡易検査(アプノモニター)・精密検査(PSG)とも保険適用です。自己負担額は検査の種類と保険の種類によって異なりますので、最新の金額は受付にご確認ください。
まとめ
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いびきは「熟睡の証」ではなく、体からのサインかもしれない。
睡眠時無呼吸症候群は、放っておくと高血圧や心臓病につながるけれど、簡易検査も精密検査も自宅で受けられて、CPAPやマウスピースでしっかり対処できる病気だよ。
いびきが心配なやさしいお父さん方、そんなお父さんの体を心配するご家族の方、いびきのせいでお友達との旅行が億劫な方、ぜひ一度相談してね。
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パパに「検査はお家でできるよ」って教えてあげる!
・いびきの原因は鼻(鼻炎・副鼻腔炎)とのど(扁桃・アデノイド・舌・肥満・骨格)。鼻の治療で楽になることも
・睡眠時無呼吸症候群(SAS)は日本人なら太っていなくても起こる。高血圧・糖尿病・心臓病・事故のリスク
・検査は簡易検査(アプノモニター)も精密検査(PSG)も自宅で(宅配でお届け・一晩寝るだけ)。精密検査のための入院は不要に
・PSGは脳波まで記録し、正確な無呼吸の回数・眠りの質・無呼吸のタイプがわかる確定診断の検査
・治療はCPAP(AHI 40以上など・保険適用・月1回通院)、マウスピース(口腔外科へ紹介)、鼻の治療
・お子さんのいびきは扁桃・アデノイド・鼻づまりが原因のことが多い
なかい耳鼻咽喉科(京都市中京区・御所南/地下鉄烏丸線「丸太町駅」近く)では、鼻とのどの診察、自宅でできる簡易検査(アプノモニター)と精密検査(PSG)、CPAP療法の導入・管理、マウスピース作製のご紹介まで、いびき・睡眠時無呼吸の診療を行っています。
ご家族に指摘された方、日中の眠気が気になる方、「入院が必要なら…」と検査をためらっていた方は、お気軽にご相談ください。
電話:075-241-3387
監修:なかい耳鼻咽喉科 院長 中井 茂(なかい しげる)
医学博士/日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 専門医/日本気管食道科学会 専門医/補聴器適合判定医師
参考文献:
・日本呼吸器学会「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020」
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の一般向け情報(いびき・睡眠時無呼吸)
・厚生労働省 e-ヘルスネット「睡眠時無呼吸症候群」
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